こどもの健康を一番に、宮城県名取市の小児科、かとうこどもクリニック

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「研究のスタートは微量元素I」

いよいよ研究生活が始まりました。ちなみに、東北大学病院は私の出生場所であり、実家は徒歩10分の距離にあります。そして、病院前の小学校に通い、子供の頃は病院の敷地で暖房用のスチームを掻いくぐって遊んでいました。しかし、中央廊下を行き来する医師や看護師は自分には無縁に思えました。その病院の医師になり、研究生活を送ることにそこはかとなく感慨を覚えました。
 研究領域は当時、教室の主流であった代謝学を選び、私は糖質代謝グループに入りました。博士号取得のための研究テーマは決まらないまま、微量元素、亜鉛と銅の測定を始めました。症例報告などから、両元素ともヒトに必須の元素であることが確立しつつありました。勿論、これら微量元素の欠乏症は極めて稀です。一方で、必要な栄養を経口で摂取することが困難で長期的に高カロリー輸液(中心静脈栄養)を受けている場合、亜鉛の欠乏症状が出現する可能性が指摘され、輸液組成への亜鉛添加が議論されていました。私は、高カロリー輸液を受けている症例において、大学病院における亜鉛の添加量の妥当性を検討するため、血液中の亜鉛濃度を定期的に測定していました。現在では、高カロリー輸液製剤には亜鉛と銅が添加され、長期的に高カロリー輸液を受けている症例に両元素の欠乏症は見られません。
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